令和7年度 活動報告

令和7年度役員等研修会

日時 : 令和7年10月7日(火)13時00分~16時20分
場所 : 大阪公立大学「植物工場研究センター」「人工光合成研究センター」
参加者 : 財団役員等12名
概要 : 「植物工場研究センター」は2011年に開設された人工光型植物工場に特化した最先端の研究機関です。持続可能な食料生産や都市型農業の推進を目指し、多様な研究開発に取り組んでいます。LED照明を活用した高効率な栽培技術を確立し、また、苗の自動搬送装置をはじめ最先端技術の導入により、生産のさらなる効率化が図られています。特に最近では、植物の水耕栽培と魚類の養殖を組み合わせた循環型植物生産「アクアポニックス」の研究に取り組んでいます。生産実証施設で生産されたレタスなどの野菜は、企業・地域との連携を通じて市場へ流通・販売されています。本研修会では、北宅センター長から大阪・関西万博「大阪ヘルスケアパビリオン」前でのアクアポニックス展示の紹介や、栽培実験室や植物工場内部のご案内いただき、気候変動への対応や生産管理技術など、植物栽培研究についての理解を深めることができました。
「人工光合成研究センター」は2013年に設立された人工光合成実現のための産学連携の研究拠点です。太陽光・二酸化炭素・水といった資源を活用し、クリーンエネルギーによるカーボンニュートラル社会の実現を目指しています。同センターでは、人工光合成技術により太陽光・二酸化炭素・水からギ酸を生成し、触媒技術で取り出した水素を利用して発電を行う一連の技術開発に取り組んでいます。特に、本センターが開発したギ酸生成装置は、エネルギー変換効率4%を達成する世界最高水準の性能を誇ります。また、大阪・関西万博では、パビリオンに出展し、本技術によって住宅エネルギーを作り出す未来の姿を創造的に提案しました。本研修会では、天尾センター長の案内で実験装置を見学させていただき、実用化に向けた最先端の人工光合成技術に関する研究開発について理解を深めることができました。
両センターとも、地球環境への貢献と産業応用の両立を目指した研究開発が進められており、今回の訪問を通じて、脱炭素社会に向けた科学技術の役割や、日本発のイノベーションが持つ可能性を改めて実感しました。
最後に、貴重なお時間を割き、丁寧にご対応いただいた大阪公立大学研究センターの皆様に、心より感謝申し上げます。

【植物工場研究センター見学模様】

  • 植物工場研究センター見学模様01
  • 植物工場研究センター見学模様02
  • 植物工場研究センター見学模様03

【人工光合成研究センター見学模様】

  • 人工光合成研究センター見学模様01
  • 人工光合成研究センター見学模様02
  • 人工光合成研究センター見学模様03